ここあみるくのブログ

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スシロー、国内事業不振の中で「値段を固定しない皿」を導入背景には危機感

スシロー(株式会社あきんどスシロー)が面白い発表をした。これまで同店舗では黄皿、赤皿、黒皿のラインナップだった。黄皿が安価で、黒皿が上位商品の位置づけだ。今回の発表によって、その価格戦略に変化を出す。 】黒皿は新価格に、「お求めやすく」と説明  具体的には、黄皿の種類を増加させる。また黒皿を現行より大幅に値下げを行いつつ、“匠のすし技”などの新商品を加える。黄皿は店舗により120円、130円、150円のいずれか。黒皿はおなじく260円、270円、290円となる。
 さらに注目されるのが白皿の導入だ。これは“値段を固定しない皿”と発表された。店舗ごとのバリエーションが楽しめる。もちろん黄皿より安価になる場合がある。そして黒皿より高い、これまでにないネタを楽しめる可能性がある。  回転寿司のジレンマとして、価格が明瞭で、お客が選びやすい側面があるいっぽうで、価格上限を定めるために自由な商品提供ができない側面もある。実際に同社のプレスリリースでは「皿の色ごとの規定価格で商品をご提供していく中で、規定価格に縛られご提供が難しい商品もありました」と述べている。
 なお、白皿は現時点では例として「カニ爪食べ比べ」と「活〆穴子食べ比べ(天ぷら・焼き)」が紹介されている。 ■スシローの決算状況 ところで背景を予想する前に、スシローの決算状況を見てみよう。運営の株式会社FOOD & LIFE COMPANIESは5月9日に上期の決算を発表している。全体では次の状況だ。  ●売上収益1433億円(前年比+2.2%)  ●当期利益37億円(前年比▲33.3%)  利益を出しているものの、当期利益は前年比ではマイナスになっているし、計画比の62.1%の状況だ。
 そして上記を因数分解してみよう。国内と海外で分解すれば次のとおりだ。 【国内スシロー事業】 ●売上収益987億円(前年比▲12%) ●営業利益(上記の連結とは異なるため営業利益となる)49億円(▲54.6%) 【海外スシロー事業】 ●売上収益297億円(前年比+94.5%) ●営業利益36億円(前年比+445.8%) (※その他事業があるため、国内と海外を加算しても、連結と同一額にはならない)  こう見ると、スシローは海外が強く業績に貢献している。売り上げの伸びも、営業利益の伸びも好調だ。そのいっぽうで、売り上げの半数以上を占める国内は好調と言い難い。