ここあみるくのブログ

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みのもんたがパーキンソン病 焼香の列に並ぶと勝手に上半身が…

 アナウンサーや司会、キャスターとして長年、テレビやラジオで活躍し、銀座通いの酒豪としても知られ、体力にも自信があった。  最初の異変は、19年の秋ごろ。知人の葬儀に参列し、焼香の列に並んでいた。勝手に上半身が前に傾く。じっと立っているのがつらい。以来、「何かおかしい」と気になり始めた。  かかりつけにしている大学病院で、院長に相談すると、「一度検査を」と勧められた。  「定期的に人間ドックを受けているのに」と不思議に思ったが、「パーキンソン病の疑いがある」と言う。  すぐに検査を受けて、パーキンソン病だと分かった。脳の神経細胞が壊され、神経伝達物質ドーパミンが減る難病で、動作が遅くなり、手足の震えなどの症状が起きる。根本的な治療法はまだない。  「ショックでした。病名は知っていたし、それらしい患者さんを見かけることもあったけど、それまではひとごとでした」  病気の解説本を買い込んで読んだ。「つらい病気だな」と痛感した。  幸い初期段階で、生活に大きな支障はなかった。主治医も「今はよい薬もあるし、いろいろな対処法がある」と励ましてくれた。「前向きに行くしかない」と受け止めることにした。

 19年、パーキンソン病と診断された。現在、別の持病で処方されたものも含め計7種類の薬を服用する。「ドンペリドン」もその一つ。医師から名前を聞いてすぐ、高級シャンパン「ドン・ペリニヨン」が頭に浮かんだ。「先生に『それならほぼ毎晩飲んでますよ』って言ったら、『御法川さん(本名)にぴったりの薬ですよ』だって」とおかしそうに笑う。  パーキンソン病と判明した翌年の20年3月、十数年にわたって司会を務めた人気バラエティー番組「秘密のケンミンSHOW」(日本テレビ系)を降板した。現在は、父から引き継いだ水道メーター製造・販売会社の会長として毎日、神奈川県鎌倉市内の自宅から東京都港区の本社に通う。昼ごろには出社して、午後5時まで働く。  「病気のせいで、おっくうになっちゃいけない」  会長室には、ベッドや自転車型マシンなどが並ぶ。ここで週2回、1時間半、理学療法士から筋力維持の訓練を受ける。  そんな努力にもかかわらず、じわじわと病状が進んできたのは感じている。  ワイシャツの小さなボタンは開閉が難しい。靴下は、いすに座らないと脱いだり、はいたりできない。  階段は下りが危険だ。片方の脚に全体重がドンと乗り、転びそうになる。足元が不安定なエスカレーターは極力避け、エレベーターを使うなど工夫し、つえなしで歩くことができている。