国連は１８日、黒海経由でのウクライナ産穀物輸出に関する合意の延長が決まったと発表した。同日が期限だった。延長期間は明らかにされていないが、ロシア側は従来の半分の６０日間の延長を求めており、ウクライナ側と折り合いがついていない。今後、延長期間を巡る交渉が焦点となりそうだ。 国連のアントニオ・グテレス事務総長の報道官は１８日、昨年８月の再開以降、「約２５００万トンの穀物や食料が４５か国に輸出され、世界の食料価格の引き下げと市場の安定に貢献してきた」と合意の意義を強調した。一方、ウクライナ産穀物輸出だけでなく、国連がロシアと締結した露産の農産品と肥料の供給促進の協力覚書についても「極めて重要だ」と指摘し、全ての関係者に合意内容を完全に履行するよう求めた。
合意は、ウクライナとロシア、仲介役の国連とトルコの４者が昨年７月に締結し、露軍の黒海封鎖による穀物の輸出停滞を解消するため、関係国が安全輸送に協力することを約束した。当初は１２０日間有効で、異論がなければ自動更新されることで合意し、同１１月に１２０日間延長された。
