ここあみるくのブログ

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ゲームに明け暮れ、朝起きられず、小、中学校に毎日通えなかった少年

 3月になると、子どもたちは春休みに入ります。休みをきっかけに睡眠リズムを崩してしまうことも少なくないといいます。崩れたリズムを取り戻すのが難しくなる場合もあり、睡眠の専門家は、休み中も生活リズムを守って過ごしてほしいと呼びかけています。

 A君は小学生の頃、ゲームにのめり込み、ほとんど学校に行けなくなりました。  1日5~7種類くらいのゲームを、眠気の限界がくるまでやり続け、朝は起きません。目が覚めるのはだいたい午前10時か11時くらいで、夕方まで眠ってしまうこともありました。  ゲームを始めると夢中になり、空腹や暑さ、寒さも感じなくなったといいます。夜になっても興奮状態が続き、眠くなりません。「時間を忘れてしまい、やめ時が分からなくなっていました」と振り返ります。  父子家庭で、父親は学校に行くよう促していましたが、強くは言いませんでした。  スマートフォンでのゲームにも夢中になりました。  「金銭感覚がマヒし、4000~5000円くらいの課金ならばOKという感じ。スマホで、父親のクレジットカードのパスワードをいくつか試しながら勝手に決済し、40万円を使ったこともあります」
中学生になり起きた“変化”
 中学生になっても、体がだるくて起きられず、相変わらず学校にはなかなか行けませんでした。  しかし、ある時、ふと「俺は何しているんだろう」と我に返りました。たまに登校するだけでは勉強についていけません。落ち着きがなく、友達ともうまく付き合えません。そして自分の部屋を見渡せば散らかったまま――。  「夜になっても眠くならない自分は、体がどこかおかしいのでは」。そんな思いを父親に話し、近くの診療所に連れて行ってもらいました。すると、子どもの睡眠の治療を行う瀬川記念小児神経学クリニック(東京都千代田区)を紹介されました。

体がおかしいと考える前に、まず、夜眠れるようにしよう」と諭されました。そして、 (1)朝、太陽の光を浴び、朝ごはんを食べて「体内時計」をリセットすることを自分で意識する (2)睡眠が自分の心にも体にも大事であることを理解し、早く寝ようと思う (3)ゲームの時間を決める  ことなどを守るように言われました。  1か月後、夜0時には就寝できるようになり、ゲームをする時間も減りました。すると、「パソコンの勉強をし、プログラミング教室に行きたい」など、意欲が出てきました。しかし、しばらくするとまた夜寝ない生活に戻ってしまい、睡眠リズムは簡単に改善しませんでした。